最終更新日:2021.4.25
執筆者:夫婦問題・離婚カウンセラー
及び 女性相談員 泉谷 美奈子
旦那や妻の不倫が発覚!
・許せない!不倫の慰謝料をとって離婚してすっきりしたい!
・子供が小さいのでまだ離婚できないけど、慰謝料はとりたい!
裏切られた悔しさや憎しみの感情が少し落ち着いてくると、次に「慰謝料をとってやる!」と考える方も少なくありません。
・少しでも多く不倫の慰謝料とる方法は?
・不貞行為の慰謝料の相場は?
・どんな事情が請求金額を左右させるのか?
・W不倫(ダブル不倫)だったけど慰謝料はどうなるの?
・不貞行為の時効期間は?
・不倫の証拠はどこまで必要?
このページでは、不倫されたあなたが、より多く不貞行為の慰謝料をとることができるように、わかりやすく解説していきます。
【参考情報】
浮気相手だけに高額な慰謝料を支払わせたい!その方法は?
「目次」
「離婚したくない、でも不貞行為の慰謝料は請求したい」は有り?なし?
できるだけ多く慰謝料をとるために不貞行為の証拠はどこまで必要か?
「慰謝料」とは、夫や妻から不当な行為を受けた場合の精神的苦痛、心の痛みを和らげ回復するために支払われるお金のことです。
まずは、どのような行為をされた時に夫婦間で慰謝料が発生するのかを見ていきましょう。
不貞行為=配偶者がいるにもかかわらず、他の異性と性的行為を持つことです。
夫や妻が不貞行為をした場合には、慰謝料請求が可能です。
しかし、不貞行為を立証するためには、継続的な肉体関係の証明が必要となり、
「1回限りの性行為」
「1度風俗に通った程度」
これらだけでは、不貞行為とは認められず、単なる不倫、慰謝料請求には値しないのが通常です。
ただし、不倫した当事者が猛省し、きちんと支払う意思があれば、この場限りではありません。
夫や妻の言動により、あなたや子どもがDV(身体的暴力)を受けた場合、慰謝料請求が可能です。
肉体的な暴力に限らず、モラハラ(言葉・精神的暴力)についても、その程度によっては可能となります。
夫婦は一緒に暮らし(同居義務)、お互いに協力し、家計を共にして助け合って家庭を維持する義務(協力扶助義務)と法律で定められています。
正当な理由もなく、これに違反することを「悪意の遺棄」と言い、これが離婚の原因と認められれば慰謝料の請求が可能です。
具体的には、
・夫が専業主婦の妻に生活費を渡さない
・夫(妻)が理由もなく同居を拒否する
・家出を繰り返す
・夫(妻)が相手を追い出したり、家を出ざるを得ないようにしむける
・健康な夫が働こうとしない
・同居していても配偶者としての扱いをしていない
性交渉を求めているにも関わらずセックスレスとなった場合に、慰謝料を請求できる可能性があります。
このような質問をいただくことがありますが、結論としては可能です。
・夫(妻)に不倫された慰謝料を請求して反省させたい!
・今後の生活が不安なので、離婚はしたくないけど、浮気相手には請求したい!
・離婚する気はないけど、夫(妻)と不倫相手の両方に慰謝料請求したい!
例えば、不貞行為の慰謝料を請求をすることで、相手が反省し、悪いことをした・・・と自覚してくれたり、自分が負った悲しみや心の痛みを理解してもらうことができます。
夫や妻も、あなたと離婚をしたいと思って浮気したのではなく、ほんの出来心や、そのときの心の隙間を埋めるために不倫に走ってしまった、ということもあり得ます。
不貞行為の慰謝料を請求することにより、不倫してきた夫や妻にとっても、一区切りつける良いきっかけになるともいえます。
子供がまだ幼いなど、どうしても離婚できない理由があったとして、離婚せずに夫(妻)と暮らすことは、精神的苦痛です。
そのために慰謝料を請求し、いざと言うときのためにお金を確保しておく、という考え方もあります。
※参考までに、、、
不貞行為の証拠をとるために、探偵を使った時の浮気調査の費用を、慰謝料の代わりとして、不倫していた妻や夫に支払わせた、というお客様もいらっしゃいます。
【参考情報】
夫婦関係を修復するための具体的な方法
旦那の浮気を「許す」時の心得と許したときのメリットVSデメリット
妻の浮気を「許す」時の心得と許したときのメリットVSデメリット
ここからは、不貞行為による慰謝料の相場について、実際の金額を見ていきましょう。
不貞行為の慰謝料の金額相場は明確には決まっておらず、話し合いの場合には交渉次第で自由に決めることができます。
・不貞行為が原因で離婚する場合の慰謝料の相場は、
100万~300万円
・不貞行為が原因で離婚しない場合の慰謝料の相場は、
数十万~200万円
想像していたより、少ない!と思われる方が圧倒的に多いかもしれません。
芸能人などで不倫の慰謝料を何百万も、何千万も払ったという話も聞きますよね。
それは、お互いの話し合い、示談によって決められた金額であって、不倫の慰謝料相場とはかけ離れた金額になっていることがほとんどです。
※離婚したくても、子どものために離婚できないケースもあるでしょう。
そのような場合、戸籍上は離婚が成立していなくても、不倫によって夫婦関係が破綻したと認められることがあります。
その際には、不貞行為が原因で離婚する場合の金額相場と同等の慰謝料が認められる可能性があります。
【参考サイト】
弁護士ドットコム|不貞行為の離婚時の慰謝料の相場について。いくらぐらいが妥当なのでしょうか。
不倫の慰謝料には基準が決められているわけではなく、金額を左右する事情としてはさまざまなものがあります。
請求する相手(夫・妻、不倫相手)の年収、年齢、職業や社会的地位などによって、高額な請求が可能になる傾向があります。
具体的に慰謝料の金額に、大きく影響するものを取り上げていきましょう。
離婚に至ったかどうか
前述しましたが、不貞行為が原因で離婚することになった場合には、慰謝料は高額になります。
婚姻期間の長さ
婚姻期間が長いほど、相手に与えた精神的苦痛は大きく、不貞行為の慰謝料は高額になります。
不倫の主導者
不倫を先導した方がより重いとみなされます。
年齢
年齢差がある不倫の場合、年齢が上の者の方が責任が大きいとされます。
婚姻生活の状況
不倫が発覚する前の夫婦の共同生活が、平穏で円満であればあるほど、不貞行為によって夫婦の関係が破綻させられた損害は大きいと判断されます。
反対に、不倫される前から別居など夫婦関係が完全に破綻していた場合には、不貞行為とはみなされず、慰謝料請求自体が認められません。
【参考情報】
別居してたら浮気や不倫は不貞行為にならない?
慰謝料が請求できないってホントなの?
不貞行為の期間・回数
不倫期間が長ければ長いほど、回数が多くなれば多くなるほど、不貞行為の慰謝料は、高額になる傾向にあります。
不倫相手の認識
不倫相手に慰謝料請求をする場合には、結婚をしていることを知りながら肉体関係を持った場合は悪質と判断され、高額となる可能性があります。
結婚していることを隠されていた、独身と騙されていた場合には、不倫相手は慰謝料の支払い義務がなくなります。
社会的地位
相手の収入、資産、社会的地位が高い場合は、不倫の慰謝料金額も高くなる傾向にあります。
子供の有無
夫婦に子どもがいるケースのほうが、より不貞行為の慰謝料が増額される傾向にあります。
不倫の再発
不貞行為が発覚し、2度と繰り返さないと約束した後に再発した場合、悪質とみなされ慰謝料は増額されます。
不貞行為の証拠の有無
不貞行為を決定付ける証拠写真や映像、音声データなどの有無が、慰謝料金額の増減に大きく関わります。
【参考情報】
浮気相手だけに高額な慰謝料を支払わせたい!その方法は?
キス1回でも不貞行為になる?不倫の慰謝料「相場や時効」などを解説
あなたの妻や夫の不倫相手が既婚者であった場合(ダブル不倫)の、不貞行為の慰謝料請求については、ケースバイケースになりますが、早期解決するか、泥沼化するかのいずれかになります。
もし、あなたが、ダブル不倫していた相手から、慰謝料をどうしても取りたいと思うのでしたら、不倫相手の配偶者には、不貞行為の事実を伝えるべきではないでしょう。
もし、不倫相手が自分の配偶者にバレたくない場合は、大ごとにならないよう素直に慰謝料の支払いに応じる可能性が高くなります。
しかし、ダブル不倫していた相手の配偶者が、事実を知っている場合には、逆に相手側からあなたの妻や旦那へ慰謝料を請求される事もありますので注意が必要です。
【参考情報】
不倫相手が気になる!夫や妻の浮気相手はどんな人?
不貞行為に基づく慰謝料請求権ですが、いつまでも続くわけではなく、法律上一定の期間が経過すると消滅するものと定められています。=時効
法律では不倫などの不貞行為に関わる慰謝料請求権が消滅してしまうまでの期間として2通り定められています。
2つのうち、いずれかの期間が経過した時点で時効消滅することとなりますので、十分注意しましょう。
①不貞行為の関係があったときから20年間(除斥期間)
21年経過してから不貞行為に気付いた場合は、不倫の慰謝料を請求する事はできません。
②浮気された事実と、その相手を知ってから3年間(消滅時効)
相手の顔は知っていても、名前や住所がわからないなどの場合には不貞行為の慰謝料請求が不可能なので、時効期間のカウントは開始となりません。
・時効を迎えるまでは、浮気相手との不倫関係が終わっていたとしても、
もしくは、
・時効前であれば、離婚した後であっても、
当人やその不倫相手にも、不貞行為の慰謝料を請求する事ができます。
時効期間内であっても、不倫関係が解消して時間が経ってしまうと、事実関係や証拠などがあいまいになってしまいます。
不貞行為の慰謝料を請求するにあたっては、
「言い逃れのできない証拠をつかんでおくこと」がとても重要となるので、できるだけ早期に手続きを進めた方がよいでしょう。
【参考情報】
証拠がない!不倫を認めない夫や妻、探偵の浮気調査は必要か?
ここまでできる!探偵×浮気調査|方法と内容&マル秘テクニック
慰謝料が請求できる夫や妻の不倫は法律上では不貞行為(=肉体関係)とよばれ、相手との肉体関係を証明しなくてはなりません。
できるだけ高額な不貞行為の慰謝料をとるために重要なことは、
「あんなことをされた」
「こんな事実があった」と第三者あるいは裁判所に理解してもらえるような主張や立証ができるかどうかです。
夫や妻側が自分の不倫の事実を認めて慰謝料を支払ってくれれば、証拠は必要ありません。
しかしそのようなケースはめずらしく、相手が自身の否を認めず裁判で争うこととなれば、不貞行為があったことを証明する証拠が、どうしても必要になります。
明確な証拠がない状態で「絶対不倫しているから訴えたい」と希望される方もいるかもしれません。
しかし、夫や妻あるいは不倫相手が不貞行為の事実を認めない場合、調停や訴訟をしても、希望する慰謝料を獲得することは極めて難しいといえます。
決定的な証拠がなく裁判をせずに、文書などで不貞行為の慰謝料を請求することは可能ですが、注意が必要です。
もし、実際は、不貞行為の事実がなかった場合、不倫の慰謝料を請求してしまうと浮気相手から「名誉棄損、脅迫・恐喝」などで訴えられてしまう可能性があります。
また、裁判では証拠主義ですので、証拠が不十分な場合、憶測や推測ととらえられ、離婚や慰謝料の請求を棄却される場合も生じてしまいます。
ですので、不倫関係を証明する明確な証拠がない場合には、気をつけた方がよいでしょう。
【参考サイト】
離婚の際の慰謝料は、どのような場合に請求できるのですか?|法テラス
証拠能力があり不貞行為の慰謝料請求に有用とされるものは、下記となります。
・継続的に肉体関係があったことが証明できる証拠写真や映像
・夫や妻、あるいは不倫相手が自白している音声
・精神的苦痛からうつ病等の病気になってしまった場合には「診断書」
このように個人的に証拠を集めることは、限界があり、どのような証拠を集めておけばよいのかがわからないと思います。
不貞行為の慰謝料の算定で損をしないためにも専門家への相談をおすすめします。
夫婦間の問題を、話し合いで解決する場合にも、事実を認めさせるための「不貞行為の確たる証拠」があることにより、あなたの安心感と支えになることは間違いありません。
【参考情報】
浮気調査の料金相場をプラン別に徹底解説!
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「不倫発覚!高額な慰謝料をとる方法と不貞行為の慰謝料「相場・時効」などを解説」をご覧いただきましてありがとうございました。
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