最終更新日:2020.4.10
執筆者:夫婦問題・離婚カウンセラー
及び 女性相談員 泉谷 美奈子
探偵はどこまで調べることができるか知っていますか?
・尾行ってストーカーと同じこと?
・プライバシーの侵害で犯罪にならないの?
・どんな時に違法行為になるのでしょうか?
・自分で浮気調査したいけど、探偵じゃないから違法、犯罪になる?
もしも今、自分で妻や夫の浮気調査をしたいと考えている人は、やり方を間違えると違法行為を犯して、訴えられてしまったり、犯罪者になってしまう可能性があるので、注意が必要です。
ここでは、探偵と一般の人が調査をした場合、どこまでが合法か、何をしたら違法になるのかをみていきましょう。
「目次」
違法行為になるのはどんな時?
自分で浮気調査するときにも気を付けなければならないことは?
盗聴、盗撮するのはプライバシーの侵害などで違法?犯罪になるのか?
質問です。
探偵に旦那や妻の浮気調査を依頼することは、プライバシーの侵害などで訴えられたりする可能性があるのでしょうか?
答えは、NOです。
探偵は、「探偵業の業務の適正化に関する法律(探偵業法)」という法律に基づき、正当な理由、合法な手段の範囲内(尾行・張り込み・聞き込み)で調査を勧めていきます。
そのため依頼主が「調査を依頼すること」は、プライバシーの侵害などの違法行為にはあたりません。
【参考サイト】
探偵業について|警察庁HP
では、探偵が行う調査の中で、法律違反となってしまう違法行為には、どんなものがあるのでしょうか?
もちろん、あなたが自分で浮気調査を行う、もしくは知人に協力を頼み(頼まれ)同じことをしても法律違反になります。
自分で夫や妻の浮気調査をしてみようかとお考えの方は、訴えられる、または逮捕される可能性もあるので、くれぐれもご注意ください!
また、裁判において、違法な手段で収集された証拠は証拠能力がないと判断されてしまいます(違法収集証拠排除法則)。
探偵が、依頼を受けて仕事として尾行や張り込みを行う場合は、探偵業法でも認められていて、ストーカー行為とはみなされず、違法ではありません。
仮に、尾行や張り込み中に、警察に職務質問されたとしても、自分が探偵であると身分を明かし、常識の範囲以内と認められれば、そのまま続行可能です。
誰でも探偵を名乗れるのか?は、昔の話。
現在は、合法的に探偵業を営む際には、探偵業法に基づき、 事前に公安委員会へ「探偵業開始届出書」の届け出が義務付けられています。
探偵は、浮気調査などの業務の一環として「感情が伴わない状況で」尾行や張り込みをします。
しかし、一般の人が自力で尾行や張り込みをするほとんどの場合には、特定の相手に対する好意、恋愛感情などの感情、または憎しみ、恨みなどの感情が伴います。
このような場合、ストーカー行為規制法の「つきまとい行為」とみなされ、逮捕されてしまう可能性があります。
また、尾行や張り込み中に、私有地、他人の敷地内などに入って張り込んでしまった場合、不法侵入、住居侵入罪で違法となります。
この場合も、探偵であれば自分の身分をその場で明かせば、犯罪者として逮捕されるような事態に発展することはほとんどありません。
しかし、すぐにその場から離れ、他の張り込み場所を見つける必要があります。
【参考情報】
自分で尾行して浮気の証拠をつかむ方法を徹底解説!
これは驚かれるかもしれませんが、盗聴、盗撮自体は合法となります。
盗聴、盗撮によって「入手した情報の使い方」と「設置の方法」によって合法か、違法かに分かれます。
自分の自宅や、家族名義の車など、夫婦の共有物に仕掛けるのは合法です。
あるいは夫や妻である依頼主が同意のもと、探偵が依頼主の自宅や家族名義の車などに盗撮、盗聴器を仕掛けることに違法性はありません。
しかし、洋服のポケットやカバンなど、夫婦の共有物ではなく「個人的なもの」に盗聴器を仕込んでしまった場合は、例え、夫や妻であってもプライバシーの侵害となって違法となる可能性があります。
また、プライバシーの侵害以外にも、私有地、他人の車などに無断で勝手に入り、盗聴、盗撮を行ってしまうと、探偵でも一般の人でも住居侵入罪で違法となります。
その他に、盗聴、盗撮するために、勝手に壁に穴をあけたり、コンセントを分解したりした場合には、器物破損罪にあたります。
合法な手段で盗聴、盗撮に成功し、次回の密会日時、場所などの情報を入手し、浮気調査に役立てるのは合法です。
しかし、合法な手段で盗聴、盗撮に成功しても、入手した情報、証拠などを元に相手を脅す、脅迫するなどしてしまっては、脅迫罪、違法になります。
また、合法的な手段で盗聴、盗撮し、浮気の証拠をつかんだとしても、それは裁判の証拠として認められる可能性は、ほとんどありません。
(盗聴で得た証拠を裁判で使う場合には、音声を文章化する必要があります)
だからといって、浮気の証拠を集めるために、盗聴することが無意味というわけではありません。
盗聴や盗撮で得た証拠は、妻や旦那に「不倫の事実を認めさせる」ための証拠としては十分かもしれません。
また、盗聴などで得た情報は、次回、探偵に浮気調査を依頼するときの日時や密会場所のヒントなることもあるでしょう。
注)電話の盗聴は、通信の秘密・有線電気通信法・電波法違反となり犯罪です。
【参考情報】
盗聴・盗撮して夫や妻の浮気を見破る方法
GPSに関しても、盗聴、盗撮同様に、自分の家族名義の車など、夫婦の共有物に仕掛けるのは合法、依頼主の同意のもとであれば探偵が仕掛けるのも法律違反にはなりません。
しかし、
・探偵が無許可でGPSを取り付けた場合、ストーカー規正法違反。
・「個人的なもの」例えばカバンなどにGPSを仕込めば、たとえ夫婦間であっても、ストーカー規正法違反、プライバシーの侵害で違法。
・無許可で他人の車などにGPSを仕込んだ場合は、不法侵入、住居侵入罪で違法。
・GPSを仕込むために、勝手に車を改造したりキズをつけた場合には、器物破損罪で違法。
GPSでの情報は、単なる位置情報ですので、たとえラブホテル街に立ち寄っていたとしても、何をしていたかまではわかりません。
GPSで知りえた情報だけでは、夫や妻の浮気を証明できることはありません。
【参考情報】
GPSを使って追跡調査する具体的な方法と注意点
探偵業の業務の適正化に関する法律でも認められている、探偵の聞き込み調査。
探偵が行う聞き込みは、事前調査や、浮気相手に関する情報を集める時に併用されることが多く、犯罪性は全くなく、合法です。
しかし、探偵だけでなく、一般の人が聞き込みを行う際は違法性に気をつけなければなりません。
・相手が自分が聞き込みされていると知り、恐怖を感じてしまったなどとして、ストーカー規制法違反。
・不特定多数に知りえた情報を公開してしまうと、プライバシーの侵害として違法になります。
・探偵が、警察官、宅配業者や電機会社などに成りすまし、聞き込みして個人情報を得る。
・会社や役所などに、本人や、その家族などに成りすまして、個人情報を得る。
これらは犯罪で違法となります。
もちろん、一般の方が聞き込みをする場合にも、なりすまして、情報を集めることは違法行為とみなされます。
・携帯やスマホのパスワードなどをネットワーク経由で入手して解除し、メールやSNSを遠隔、無断転送して見る。
:不正アクセス禁止法違反
・相手のスマホに位置情報、通話履歴、メール閲覧、盗撮などができてしまう遠隔監視アプリを無断でインストールする。
:不正指令電磁的記録供用罪
上記は、探偵だけでなく、たとえ夫婦間であっても、犯罪行為とみなされ違法です。
【参考情報】
スマホのアプリを使って自分で浮気調査する方法
浮気調査を自分で行なう場合も、探偵に依頼する場合も、予想外のトラブル(訴えられたり、離婚裁判で証拠が認められなかったり)が発生する可能性はゼロとは言えません。
きちんとした探偵は、浮気調査で発生しうる違法行為を知り尽くし、合法な手段で証拠を収集します。
たとえ依頼主がお願いしたとしても、優良な探偵であれば違法性のある手段での依頼は断るでしょう。
また、違法な方法で浮気調査を勧めてくる探偵に依頼してしまうと、余計なトラブルに巻き込まれてしまう可能性があります。
本当に技術力の高い探偵であれば、違法な行為ではなく、合法の範囲で十分な仕事をしてくれるはずです。
【参考情報】
ここまでできる!探偵×浮気調査|方法と内容&マル秘テクニック
どうしても浮気の証拠をつかみたい、という方は、ご相談ください。
相談は何度でも無料です。
ひとつずつ、あなたの悩みを解決していきましょう。
R&I 選ばれる理由と5つの無料サービスの詳細を見る
「探偵の調査は違法?プライバシーの侵害やストーカー犯罪になる? 自分で妻や旦那の浮気調査をしたい人も犯罪者になりかねない!」をご覧いただきましてありがとうございました。
あわせて読まれている関連記事 |
|